むささびPのblog

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受験物理を通して感じた物理の魅力

 最近物理選択者が減っていたりということを耳にしたりと理系離れが少し感じられる傾向にある。っといったことを踏まえて自分の物理というものに対する感じ方の変化を時系列で話してみたくなった。ということで今回はそのことについて時系列に振り返っていこうと思う。まだ高校生でこれから進路選択がある人や改めて物理という科目について興味が出できている人にぜひ読んで欲しい。

 

目次

 

 

 

【筆者が初めて高校で「物理」に触れた時】

 「物理」(以下「」付の物理は科目としての物理として扱う)という科目を高校で理系の進路を選択した人は必ず触れていると思う。自分も理系なのでもちろん高校で習った。私はもともと小さなころから自然科学や乗り物が好きあったので高校での進路選択では迷いもなく理系に進むことにしたが実際高校で習う科目としての「物理」に関しては全くと言っていいほど興味がわかず成績も良くはなかった。当時、数学もどちらかと言えば悪い科目でそれもあって成績も揮わず自分の中で「無」の科目になっていた。

 また私は所謂、自称進学校と呼ばれるような学校に中学から通っていたので、高校の過程の「物理」が高校二年生までには修了しており高校三年生からは演習の授業であった。そのため受験のためにやる気を起こして勉強を頑張り始める3年の春には基礎は修了していて、授業は演習であったためそれまであまり真面目に学習してなかった自分はついていくことができず、それによりモチベーションも落ちるという結果になってしまった。結局高校生のうちに「物理」に関しては全く興味も点も出さずに大学は全落ちした。(「物理」以外の科目も要因)

 

【予備校で触れた「物理」】

 浪人生活は縁あって某大手S予備校で過ごすことになった。S予備校では前期にこれまでの「物理」を基礎から1週し、後期に演習というな流れだった。もちろんのこと人より多く1年受験生をやらせてもらうということで前期のうちから時間をかけて勉強はしていたが「物理」に対しては覚えて当てはめるだけという極端に言えば作業のような感覚でやっていて面白さや楽しさを覚えての勉強では無かった。

 しかし前期の高校物理の総復習が終わり夏期講習から演習が始まると何か「物理」に対しての感覚が変わっていった。特に夏期講習では下の写真のテキストの講座の影響があった。

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夏期講習で使用したテキスト

今思えば高校での物理演習では基礎もできていなかった。一方でこの講座の演習では前期に一通りしっかり復習したうえで演習をしたためであることも踏めえて、今まで掴みさえできていなかった入試レベルの演習問題に対して完答とはいかないものの解くための指針や道筋は立てて解けるようになった。

 ここで一つ大きな結びつきができた。前述であったように小さなころから自然科学や乗り物が好きであった私が、世の中の現象や機械に必要な「物理」に対して解くという手段ができたのだ。もちろんこれはこの後の受験勉強に対してのモチベーションの一つとなった。しかし、まだ演習初心者であり解けても大問の半分程であり得意科目とまでなるとは微塵も考えられなかった。

 そうしてその後は夏期講習期間で得たある程度のモチベーションは後期の授業も終え、次にやってくるのは冬期講習、センター対策、受験本番であった。正直この期間で最も「物理」が好きになり得意科目にもなったっといっても過言ではない。

 まず冬期講習を迎えるにあたって私は下の写真のテキストを使う講座を物理の演習として選んだ。

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冬期講習で使用したテキスト

このテキストは名の通り入試レベルの全分野の問題を、難関国公立から有名私大まで様々な良問の過去問で分野ごとに抑えている。そもそもこの講座をとるにあたっては、自分のレベルに合い色々な情報から質の高い授業を展開してくれる講師であることを知って取ったのだが、その通りで復習していても非常に力がついているのを実感できた。講座を終えて何度も復習し確実に全問自力で解けるようになるまで周回するほどこのテキストに愛着ができた。

そうして冬期講習も終盤になればセンター対策が始まりセンター形式の演習や過去問の数をこなす段階にきたとき予想してなかった展開になった。これまで「物理」はどちらかという苦手科目意識もあり、後期の授業が終わっても模試を含め大した成果が見えていなかったはずだ。しかし、冬期講習を終えてのセンター対策に入ると初っ端からこれまでと比べてかなりの高得点を連発し高い時には9割超えもあった。最初はたまたまだから安心してはいけないとは思ったが、冬期講習でこれまでより一層しっかり勉強をし素晴らしいテキストを何度も復習した成果が出ていると確信した。理系で苦手科目物理だった人がこのタイミングでこのような状況になったら当然だがもう自信しかない状況になり、勉強すればするほど「物理」にやりがいに感じていくようになった。

結果的にセンター試験では現役の時の点数のほぼ倍の点数を抑えることができ、その後の国立二次や私大筆記試験でも物理は得点科目として使うことができた。

 

【受験を通して感じた「物理」】

 前述のとおり予備校での後期の授業以降で私の「物理」はこれまでと大きく変わっていった。振り返って最も大きな変化があったのはセンター対策を始めたあたりかと思う。私が特に得意になっていたのは力学の分野で、これは最も身近な現象を把握する分野でもあると言える。シンプルな例で言えば、エネルギー保存則からこの速度の物体はどれくらいのエネルギーを持っているか、この高さからものを落下させるとどの時間にどの位置、速度であるかなどごくごく身近な現象を定量的に評価できる。

そうしてこれまでの「物理」の勉強により冒頭の章でも書いた自然科学や乗り物が好きという点に対して”定量的評価”というツールを得たのだ。特に、私たち人間は自然科学的なことに関しての現象は経験則から受け入れてそうなるべきと現象をそのものは難なく受け入れる。しかし、それは抽象的なことであって、それを自分の手で数字を用いて定量的に評価や解析ができるとそれは大きく可能性が広がる。自ら定量的に現象を仮定することで実際の現象を制御するつまりは、これまでは現象という定量的な入力を受け入れるだけであったが逆に定量的に制御された出力により現象を起こすことができる。これこそ私が「物理」を通して感じたこの分野の学問の1番の魅力だと感じる。

 

【最後に】

 現在私は機械システム系の学科の2年生として力学やシステム制御に必要な動的システムや電気電子回路なども学習しているが、前述の言葉を引用するとより出力のために必要な具体的な知識を勉強している。受験勉強での「物理」とはまた感じ方が変化しているような気は少々ある。それがどうだったのかは受験勉強時と同じように時が解を教えてくれるのでしょう。少なくとも大学では実際のものづくりを既にプロジェクトなどで経験しているので自分の好きなことができているので楽しめている。

 今回はあくまで物理の話をメインでしたかったので受験勉強というものに対して話したいことは極力避けて書いた。機会があればその話もまた投稿したいと思う。